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皆さんこんにちは!
熊本県菊池市を中心に日本全国で「木を育て、森を作る」林業一式を行っている
頼本林業株式会社、更新担当の富山です!
森づくりの基本であり、最も地道な作業が「下刈り(したがり)」です。
これは、植えた苗木の周囲に生える雑草や低木を刈り取って、苗木の生育を助ける作業。
一見地味に見えますが、森林の未来を左右する大切な仕事です。
植林した苗木は、最初の数年間が最も成長にとって重要な時期です。
しかしその時期、地面には雑草や低木が勢いよく伸び、
苗木の光・水・栄養を奪ってしまいます。
下刈りは、そうした競合植物を取り除き、
苗木が十分に日光を浴び、根を張り、健全に成長できる環境を整えることを目的としています。
放置すれば雑草に覆われ、苗木が枯れてしまうこともあります。
つまり下刈りは、苗木を“守る”ための防衛作業でもあるのです
1️⃣ 作業エリアの確認
地形や傾斜、植栽密度を確認し、作業範囲を明確にします。
2️⃣ 刈払機や鎌を使って除草
地面に生えた草や低木を、苗木を傷つけないように丁寧に刈り取ります。
刈払機を使う場合は、燃料の管理や刃の交換も重要な工程です。
3️⃣ 刈り残しの確認
草が残ると再び伸びてしまうため、最後に目視で点検を行い仕上げます。
下刈りのピークは、雑草が最も勢いづく初夏から秋(6〜9月)。
通常、植林後3〜5年間は年に1〜2回実施します。
特に2年目までは雑草の成長が早く、作業のタイミングを逃すと一気に覆われてしまうため、
天候と草の伸び具合を見ながら計画的に行う必要があります。
刈払機(エンジン式・充電式)
手鎌(狭い箇所・急斜面で使用)
安全防具(フェイスシールド・防振手袋・すね当てなど)
下刈りは体力を使う作業ですが、
機械の性能向上により、現在では効率的で安全な作業が可能になっています。
苗木が日光をしっかり受ける
栄養分を苗木が優先的に吸収できる
病害虫の発生を防げる
美しい林内景観が保てる
つまり、下刈りは将来の木材品質と森林の健全性を守る第一歩なのです。
森づくりは、苗を植えた瞬間に終わるわけではありません。
その後の手入れこそが、木を健やかに育てる鍵。
下刈りは、地道だけれども確実に“未来の森”を育てる仕事です。
草を刈ることは、木を育てること。
今日も静かな山の中で、苗木の未来を支える音が響いています。
次回もお楽しみに!
熊本県菊池市を中心に日本全国で「木を育て、森を作る」林業一式を行っております。
お気軽にお問い合わせください。